飲食店において、商品は非常に重要となります。
どれだけサービスや雰囲気がよくても、勝利がまずければ飲食店は成り立たないのです。
飲食店で成功するカギは、商品が握っているといってもいいでしょう。
そこでこのページでは、魅力的な商品のつくり方や他店と違う商品のつくり方など、あなたのお店の商品力をより高める方法を紹介していきたいと思います。
ライバルを圧倒する商品ができれば、あなたのお店に敵はいなくなります。
一緒に最高の商品を考えていきましょう。
- 1 飲食店の生命は商品力
- 2 誰もがやりがちな商品開発でやってはならないこと
- 3 お店を繁盛店へ押し上げるオリジナリティーの重要性
- 4 流行るオリジナルメニューの作り方
- 5 「常識」に捉われると危険!?
- 6 「安い」と「リーズナブル」の違いとは?
- 7 地域差のある金銭感覚を掴む方法
- 8 ヘルシー志向を簡単に取り込む技
- 9 高齢者に好かれるメニューの作り方
- 10 お店の利益を増やす少数材料多品目メニューとは?
- 11 優先的に良い食材を調達するための業者との付き合い方
- 12 独自の仕入ルートで1人勝ちしよう
- 13 お客様の信用を向上する調理マニュアル活用術
- 14 売りたい商品を売るためのメニュー表の作り方
- 15 魅力的な商品開発で繁盛店にしよう
飲食店の生命は商品力
飲食店の価値は商品だけでなく、サービス、雰囲気も合わせたトータルな付加価値で決まります。
しかし、第一の売り物はあくまで商品です。
飲食店として営業している以上、お客様に認めてもらえなければ意味がありません。
そして、お客様が魅力ある商品と感じてくれなければ、その価値はないに等しいのです。
最近のお客様は、空腹を満たすためだけに飲食店を利用しているわけではありません。
お客様の本当の目的は、食事を通して豊かで楽しい時間を過ごすことです。
だからこそ、商品以外の接客サービスや雰囲気のレベルアップも必要なのです。
しかし、お客様を納得させる最大の負荷価値は商品にあります。
料理に魅力があるからこそ、そのお店での食事が楽しくなり、豊かな気分を味わうことができます。料理がまずかったら、どんなにサービスや雰囲気がよくても満足感は得られないのです。
最近は、それなりに美味しいことは当たり前の時代となってきています。
一定レベル以上の味であることは、飲食店としての最低の条件となっているのです。
さらに、商品力は味だけの問題ではありません。
味と価格のバランスがとれて、はじめて商品にお値打ち感が生まれます。
「こんなに美味しいのに、こんなに安い」というのが、究極のお値打ち感となります。
多くのお客様に支持してもらうためには、お客様が買いやすい価格にする必要があります。
いくら美味しくても、お客様に高いと思われたら利用してもらえないのです。
味と価格の2つの面で他店に勝つことができて、はじめて商品力があるといえるのです。
飲食店の看板はあくまで商品です。お客様に「食べたい」と思わせるパワーをもつ商品こそが、飲食店において最大の武器になります。
そのため、飲食店で成功するためには、何よりもまず商品力をつける努力が必要になります。
誰もがやりがちな商品開発でやってはならないこと
飲食店には、様々な業種業態のお店があります。
しかし、どの業種業態でも成功するというわけではありません。
なぜなら、立地によってお客様のニーズが異なるからです。
例えば、都心で繁盛しているカフェやレストランを、地方の小さな町で真似して失敗するケースはよくあります。
この失敗の原因は、お店に対するニーズがほとんどない立地に出店したことにあります。
お客様とお店の関係は、つねに需要と供給の関係にあります。
いくら供給しようとしても、需要がなければ売れることはないのです。
経営者の思い込みは、飲食店の失敗を招く大きな原因です。
この商品は絶対に美味しい、だから絶対に売れると思い込んでしまうのです。
しかし、食べたいと思ってくれるお客様がいないと、商品はただの自己満足になってしまいます。
飲食店の商品である以上、売れなければ意味がないのです。
飲食店の商品は、常にお客様のニーズを追求した結果でなければいけません。
これをおろそかにしてしまうと、いくらいいお店をつくっても成功はできないでしょう。
なぜなら、お客様にとってはいいお店ではないからです。
お客様は、自分の要求を満たしてくれるお店しか利用しません。
だからこそ、お客様が求めている商品を真剣に考えなければならないのです。
お客様のニーズは立地によって変わります。
また、客層によっても変わります。
そのため、商品を考える上で、まずは商圏にどんなニーズがあるのか的確に把握する必要があります。
オープン準備のとき、商圏調査をするのはこのためでもあります。
立地条件は、単純に人口が多ければいいということにはなりません。
あなたがやりたいお店が、その立地で成り立つのかどうかが重要です。
つまり、あなたの商品を支持してくれるお客様が、十分にいるかどうかが重要となるのです。
だから、商圏内の競合店調査も重要になります。
競合店となりそうなお店が繁盛しているなら、ターゲットとしているお客様は十分存在していることになります。
ただし、競合店が繁盛していれば自店も繁盛できるということにはなりません。
ニーズがあるという証明となるだけで、お客様を引き寄せるには強力な商品力が必要なのです。
お店を繁盛店へ押し上げるオリジナリティーの重要性
飲食店の商品の魅力は付加価値にありますが、これは他店との違いと言うことができます。
簡単に言うと、「あのお店でしか食べられない」と思わせる商品のことです。
そう思うからこそ、お客様はわざわざ食べに来てくれます。繁盛店にはこれがあるのです。
お客様が本当に求めているのは、明確なオリジナリティーのある商品です。
どこのお店にもあるような、ありきたりな商品のためには、わざわざ出かけてはくれません。
飲食業の成功は、商品のオリジナリティーの追求から始まるといっても過言ではありません。
例えば、ラーメン店は星の数ほど存在しますが、本当に繁盛しているのはほんの一握りです。
どうしてこれほどの差がつくのかというと、繁盛できない大半のお店のラーメンには個性がないからです。
一方、繁盛ラーメン店のラーメンには明らかな個性があります。
そしてお客様は、他のお店では食べられない、個性の強烈なラーメンを食べたいと思っているのです。
実は、ポピュラーなメニューほど商品の個性が重要になります。
なぜならポピュラーメニューは、普段から食べる機会が多く、よく知っているメニューだからです。
例えば、日常的に食べることのないフランス料理の場合、オリジナリティーの話をされても比較のしようがありません。
普段から食べなれているからこそ、違いがひと目でわかり、自分の評価もはっきりするのです。
ラーメン店の場合、オリジナルラーメンだけで勝負できますが、一般の飲食店の場合そうはいきません。
お客様の多様なニーズに応えるには、ある程度の品揃えが必要なのです。
とは言え、全てのメニューに個性が必要なわけではありません。
極端な話、メニューの中の1品目だけでもいいのです。
魅力あるオリジナル商品が1品でもあれば、それが看板商品となりお客様を引き寄せてくれます。
最近のお客様は外食に慣れているため、普通のお店では満足できなくなってきています。
飲食店の情報はいくらでもあるので、常にいいお店を探しているのです。
その結果、ひと握りの繁盛店にお客様が集中するようになっています。
このような現状を考えれば、オリジナルメニューの開発がいかに重要かわかるでしょう。
成功するためには、オリジナルメニューの開発努力をするしか道はないのです。
オリジナリティーといっても難しく考える必要はありません。
調理技術に自信がなくても、いくらでも開発する方法はあるのです。
大切なのは、オリジナリティーを追求する強い気持ちです。
ちなみに、オリジナルメニューは利益を確保しやすい商品となります。
なぜなら、オリジナリティー自体に付加価値があるためです。
例えばラーメンというジャンルでも、他店とまったく違う商品なら比較のしようがないのです。
一般的に、原価をかければ商品の魅力は高まりますが、当然利益は少なくなります。
薄利多売の状態になってしまうのですが、そもそも小さなお店ではそんなにたくさん売れません。
しかし、オリジナリティーという魅力があれば原価をかける必要がなくなります。
つまり、オリジナルメニューは、適正な利益を確保するためにも必要なのです。
流行るオリジナルメニューの作り方
あなたは、オリジナルメニューと聞いてどのような料理を思い浮かべるでしょうか?
おそらく、それほど変わった料理ではないかと思います。
つまり、オリジナルメニューといっても、そんなに変わった料理をつくる必要はないのです。
例えばラーメンなら、スープや麺、チャーシューにこだわりがあるくらいのものです。
しかし、それが個性になります。常識的な料理に光る工夫がほどこしてある商品こそ、オリジナルメニューです。
最近のお客様は外食に慣れているため、ありきたりな商品では満足してくれません。
だからこそ、オリジナルメニューが求められます。
しかし、誤解してはいけないのは、お客様は見たこともない料理を求めているわけではないということです。
食というのは基本的に保守的なものです。
お客様に広く支持してもらうには、個性と同時に安心感が必要なのです。
安心感のある料理とは、自分が知っている料理の延長線上にある料理です。
つまり、ベースは普通の料理でいいということです。
そこに独自の工夫を加えることで、個性を生むことができます。
オリジナルメニューを開発するためには、このような意識が大切になります。
なかなか開発がうまくいかないのは、難しく考えすぎているだけなのです。
もっと身近なところで、面白さを追求してみるといいでしょう。
次に、オリジナルメニューの開発手法を具体的に挙げてみましょう。
・盛りつけを工夫する
・食材の組み合わせを変える
・調味料やスパイス類の種類や配合の仕方を工夫する
・独自の食材を使用する
・調理法や調理法の組み合わせを変えてみる
こうして見てみると、そんなに難しいことではないと実感できるのではないでしょうか。
商品開発といっても、調理技術を競うコンテストに出場するわけではありません。
技術は大切ですが、お客様へのアピールを考えるとアイデアが重要になることがほとんどです。
例えば、炒める調理を煮る調理に変えることは、特に高度な調理技術がなくてもできます。
言い替えれば、今ある料理をアレンジするアイデアが開発の基本となるのです。
アイデアを出すためにオススメの方法が、人間の五感をヒントにする開発です。
料理の場合、どうしても味の面がクローズアップされてしまいます。
もちろん、おいしさは絶対に必要ですが、お客様はそれだけで満足するとは限りません。
レジャーとしての外食では美味しく、楽しい料理が求められています。
自分の手で巻いて食べる生春巻きは、触覚へのアピールで楽しさを表現しています。
焼肉の人気が高いのは、肉の焼ける音やにおいが、お客様の視覚、聴覚、嗅覚にアピールするためです。
どちらの料理も、調理師が作って提供したほうが味はいいでしょう。
しかしお客様にとっては、自分で調理するという感覚のほうが満足感を味わえるのです
オリジナルメニューの開発で大事なのは、真面目に考えすぎないことです。
遊び心を活かすことで、アイデアは湧いてくるものです。ちょっとした思いつきが、大ヒットを生みます。
「常識」に捉われると危険!?
商品力を高めるには、品揃えを徹底的に研究することが重要です。
飲食店は基本的に、複数の品目によってメニューを構成しています。
一般的には20~30品目程度のお店が多いですが、居酒屋のように100品目以上の品揃えが当たり前の業種もあります。
そしてよく見てみると、飲食業には業種によって標準的な品揃えがあることに気がつくでしょう。
標準があるということは、同業種の飲食店のメニュー構成はどこも似たものになってしまうということです。
実際、多くの飲食店のメニューは標準になってしまっています。
これでは他店との差別化はできないのです。
品揃えが標準的になってしまう最大の理由は、品揃えを似せることで業種らしく見せたいことにあります。
しかし、業種らしさにはほとんど意味はありません。
同業種のお店にあるメニューがないと不安ということは、自信をもっておすすめできる商品がないということになってしまうのです。
様々なメニューを取り揃えておけば、お客様に選ぶ楽しさを提供できるという考えもあります。
しかし、お客様からすると、何を売りにしているお店かわかりません。
また、メニュー数が豊富すぎて、何を選んだらいいのか分からなくしてしまうおそれもあります。
もちろん、お客様に選ぶ楽しさを提供するのは、飲食店の大事な付加価値となります。
しかし、ただ数を増やせばいいというものではありません。
選ぶべき価値のある商品が並んでいるからこそ、お客様は選ぶ楽しさを味わうことができるのです。
飲食店では、売りたい商品をいかに確実に売るかも重要になります。
メニューは、そのための戦略を表現したものでなければなりません。
売りたい商品を際立たせ、お客様の選ぶ楽しさも満足させために、いくつかの商品と価格を並べておきます。
ただし、メニューの品目数自体は問題ではありません。多いから悪いとか、少なければいいということではないのです。
どんな品揃えでも、全商品がまんべんなく売れるということはあり得ません。
自然と売れ筋商品と死に筋商品に分かれていきます。
これは仕方がありませんが、死に筋商品が多ければ材料が過剰在庫になってしまいます。
つまり、無駄にメニューが多いと材料がロスする可能性が高くなるということです。
また、メニューが多すぎると、ピーク時に対応しきれなくなるというリスクも潜んでいます。
「安い」と「リーズナブル」の違いとは?
リーズナブルという言葉がありますが、これを安さと混同しているケースが多々あります。
リーズナブルとは、飲食店で言うと適正価格のことです。
この適正の意味を忘れて、安ければいいという考え方になってしまいがちなのです。
確かに安さは、飲食店の魅力のひとつです。
しかし問題となるのは、いくらが安いとするかです。
例えば、牛肉を売ることでは同じでも、牛丼チェーンの価格と焼肉店の価格を比較しても意味がないのです。
ここで重要なのが適正価格です。
では、何をもって適正とすればいいのでしょう。
リーズナブルプライスの基準は、お客様の満足です。
お客様が満足してくれてはじめて、その価格が適正ということになります。
安く売っているからリーズナブルというわけではありません。
いくら安くても、お客様は高いと感じることもあるのです。
例えば同じ業種業態の2つのお店があり、A店の客単価は3000円、B店は2000円とします。
A店のほうが高いお店になりますが、A店で満足したお客様は高いと思わないでしょう。
それどころか、本当に満足していれば、お値打ちが高いお店と思うはずです。
当然、また利用する可能性も高くなります。
一方、B店のほうが安いですが、満足できなかったお客様はどう思うでしょう。
おそらく2000円でも高いと感じ、二度と利用することはないでしょう。
これが、外食独特の金銭感覚です。
料金を支払う対価として十分な価値があり、利用動機に対するお値打ち感のある価格がリーズナブルプライスなのです。
だから、金額が高くても安く感じる場合もあれば、安くても高く感じる場合も出てくるのです。
もちろん、高くても安く感じるとはいっても、業種業態によって限度はあります。
しかし、弱気になって無理な低価格にする必要はないということです。
お店の商品、サービス、雰囲気なら、お客様はいくらまで許容してくれるのか、これを突き詰め適正価格を見つける必要があるのです。
地域差のある金銭感覚を掴む方法
お客様の金銭感覚は、地域によってかなりの違いがあるものです。
都市と郊外でも違うし、繁華街と住宅地でも違います。
また、同じ繁華街でも中心部とはずれなど、場所によってかなりの差が出ます。
そのため、飲食店で成功するためには、商圏とする地域の金銭感覚をできるだけ正確につかむ必要があります。
お客様はいくらならリーズナブルと感じてくれるのか、これを掴むことができなければ、メニューの価格を決めることができません。
ところが多くのお店では、常識で価格設定してしまっています。
常識とは、商圏内の同業他店の価格設定のことです。
確かに、他店はその価格で成り立っているため、同じ設定にしておけばお客様の拒否感を避けることはできます。
しかし、それで成功できるわけではありません。
なぜなら、他店の価格設定が間違っていたら、共倒れになる危険もあるからです。
もしかしたら、他店はニーズを読み間違えているかもしれません。
例えば、客単価1000円が当たり前の地域に、同じ1000円の設定でオ-プンすれば、少なくとも既存の他店と同じ土俵に立つことはできます。
しかし、本当は2000円でも受け入れてくれる客層がいるかもしれません。
この場合、そのニーズを満たすお店がなく、がら空きのポジションの可能性もあるのです。
このような可能性を追求する姿勢が重要になります。
不利に見える立地で繁盛しているお店もありますが、このような埋もれたニーズを見つけ出して成功しているのです。
地域の金銭感覚を掴むために、まず地域内の多くのお店にお客様として入ってみるといいでしょう。
メニュー表を見れば、そのお店の商品構成と価格設定がわかるし客層も把握できます。
この調査は立地調査で行いますが、自店と同じ業種業態のお店だけでなく、別業種別業態のお店も調査するのが大事なポイントです。
いろいろな業態を見ることで、その地域にどんな客層のどんなニーズがどれくらい存在しているか掴めるのです。
どんなにいいお店をつくっても、地域の金銭感覚と合わなければ成立しません。
そして、リーズナブルプライスにはある程度の幅があります。
つまり、許容される価格の上限があるということです。
その幅の範囲内で手薄になっている価格帯はどこなのか、そこを上手に突くことが、成功する価格設定となるのです。
ヘルシー志向を簡単に取り込む技
今の飲食店は、ヘルシー志向を無視して成功することはできません。
「安心」「安全」「健康」は、これからの飲食業の最大のテーマとなります。
しかし、ヘルシー志向に対応するといっても、実際のメニューづくりの中ではなかなかうまくいかないものです。
例えば、トンカツや焼肉が健康にいいとはだれも考えません。
しかし実際は、トンカツ店も焼肉店も成立しています。
これは、お客様が食べたいと思うからなのです。
外食はだれにとっても身近なレジャーです。
お客様は、健康になりたくて飲食店を利用しているわけではありません。
レジャーにふさわしい美味しさや楽しさがなければ、外食の意味がないのです。
実は、ここにヘルシー志向に対応するポイントがあります。
お客様は、病院食のような健康食を求めているのではありません。
健康に気を使いながら、食べたいものを食べたいと思っているのです。
つまり、お客様がヘルシーに思うかどうかが重要になるわけです。
まず自店のターゲットは、食と健康のどの部分に最も関心があるか見極めなくてはいけません。
例えばダイエットが気になる若い女性客なら、第一に低カロリーのメニューが気になるでしょう。
しかし、同じ年代でも、男性客なら栄養価が高くボリュームがなければ満足してくれません。
また、中年以降の世代は生活習慣病の予防意識が強くなり、塩分や油分の取りすぎに注意するようになります。
このように、ヘルシーといっても年齢や性別、職業などでかなりの違いが出てきます。
そして、健康に気を使いつつ、たまにはトンカツや焼肉を食べたいと思っています。
そのため、飲食店に求められているのは、単純に健康食を提供することではありません。
健康に気を使いながら、食べるためのお手伝いをすることが必要なのです。
例えば、焼肉店でも野菜やシーフードを豊富に用意したり、和の要素の強いお店なら、野菜の煮物や海草類を使ったメニューを揃えたりすれば、メニュー構成を変えるだけで対応ができるでしょう。
食材、調理法、調味料については、安心できることをアピールすれば大丈夫です。
客層の幅が狭い場合は、ターゲットの傾向で対応ができます。
しかし、幅が広いお店の場合は、ある程度の低カロリーを基本にして、おいしく飽きないメニューにすることが重要です。
また、メニューのネーミングや彩り、食器の使い方でもヘルシーに見せることはできます。
とは言え、お客様を騙すというわけではありません。
できるだけ楽しく食べてもらうために、そのような配慮も必要となるのです。
高齢者に好かれるメニューの作り方
今後、高齢化社会はますます進むため、その対応を真剣に考える必要があります。
飲食店においても、現実の問題として考えなければいけないテーマなのです。
なぜなら、これからは高齢者の外食が増加することが予測されるからです。
高齢社会になると、お年寄り夫婦2人だけという老人世帯が確実に増えます。
しかし、スーパーなどを見ても、お年寄り二人にちょうどいいボリュームの食品は総菜くらいしかありません。
とくに生鮮食品は、食べる量の少ないお年寄りにとって、かなり割高になってしまっています。
また年を取ると、食材を買って調理すること自体が面倒になりがちです。
そのため、手軽なところで外食するほうがいい、ということになるのです。
では、高齢者に好かれるにはどうすればいいのでしょう。
これは大きく分けて2つの考え方に分けることができます。
1つは、高齢者向けのメニューを充実させるという考え方。
もう1つは、一般的なヘルシー志向メニューをアレンジするという考え方です。
前者の場合、魚介や野菜を中心に、油をなるべく使わない調理法のメニューを構成していくとよいでしょう。
例えば、焼き魚や煮魚、野菜の煮物などが考えられます。
後者の場合は、お年寄りだからといってメニュー幅を狭めず、カロリーや油分、塩分などをコントロールして対応しようという考え方です。
お年寄りであろうと、たまには外で美味しいものが食べたいのです。
そして美味しいものとは、中年の頃まではよく食べていた料理です。
お年寄りだからといって、病人食のような食事ばかりとる必要はなく、たまに食べるくらいなら健康への影響も心配することはありません。
このようなニーズに応える場合、まずカロリーを十分に考慮して、それを表示などでアピールします。
それと同時に、適度な量を考慮する必要もあります。
高齢者への対応において、「量」は絶対に無視はできません。
どんなにヘルシーな料理でも、食べきれない量では、お年寄りにやさしいとはいえないのです。
お店の利益を増やす少数材料多品目メニューとは?
商品づくりは常に材料ロスとの戦いです。
材料費は飲食店の最も大きな費用のため、このムダを小さくすることは飲食店の最大のテーマです。
しかし、必要な材料を削ってしまっては、魅力的なメニューをつくることはできません。
では、どうすればいいのでしょう。
最も基本的な方法は、使用する材料の種類をできるだけ少なくすることです。
できるだけ種類の少ない材料を組み合わせて、できるだけ多くのメニューを実現するのです。
このようなメニューを少数材料多品目メニューといいます。
料理は様々な材料の組み合わせでつくられます。10種類以上の材料が必要な料理も少なくありません。
そのため、単純に個々の料理だけを考えてメニューづくりをしてしまうと、仕入れる材料の種類はどんどん増えてしまうのです。
そうなれば、当然材料ロスも大きくなり、仕込み作業も大変になります。使用材料の種類という観点からメニューを見直せば、このムダがいかに大きいものか分かると思います。
さらに、商品自体の完成度とアピール力に着目すれば、使用材料の種類の豊富さがメニューの魅力につながっていないことにも気づくでしょう。
材料を代用しても問題ない商品は、結構あるものです。
もちろん、少数材料多品目メニューは簡単に実現できるものではありません。
メニューの改善を積み重ねることで実現できるものです。
そのため常に意識を持ち、各商品の見直しをしていくことが大切です。
使用材料の種類を絞り込むメリットは、材料ロスをなくすことだけではありません。
主要材料を明確にし、使用量を大きくすることで仕入が有利になります。
仕入ロットが大きくなればコストダウンが実現でき、材料自体の品質を高めることもできるようになります。
種類が少ないと、材料原価率のコントロールもやりやすくなるのです。
各商品と材料の関係を把握するには、「商品・食材相関表」を作成してみるといいでしょう。
タテ軸に材料名、ヨコ軸に商品名を並べた表をつくり、各商品の使用材料の欄にチェックをして作ります。
表にしてみると、各商品と材料の組み合わせが一目瞭然でわかります。
さらに、使用頻度が高い材料も一目でわかります。
使用頻度の低い材料は代用を考えて、必要性が薄ければカットしてもいいでしょう。
特に使用頻度の高い材料があれば、それを使って新商品を開発することもできます。
このような見直しを繰り返すことで、メニューの完成度を高めることができます。
優先的に良い食材を調達するための業者との付き合い方
飲食店にとって、食材業者は最も大事な出入り業者です。
飲食店は、食材がなければ営業することができません。
また、商品のクオリティーの7割は材料で決まってしまいます。
そのため業者には、できるだけいい材料を安くもってきてもらう必要があります。
しかし、業者も商売なので、すべての取引先と平等な付き合いはできません。
扱う材料にもランクがあり、届け先の優先順位は付き合いの度合いで決まってしまいます。
そこで、食材業者とは良好な関係を築く必要がありますが、その基本はパートナーシップを持つということです。
お互いをビジネスパートナーとして尊重し、お互いに利益を上げられるように考えなければいけません。
この姿勢がないなら、有利な仕入は絶対にできないでしょう。
ただし、業者を儲けさせるというのは、高く仕入れるということではありません。
お店が繁盛し、仕入の量が増えれば業者も儲かるという意味です。
ここで注意したいのは、パートナーシップは馴れ合い体質になることではないということです。
品質の悪い材料は返品するなど、毅然とした姿勢を示す必要があります。
それで態度が悪くなる業者なら、付き合う必要はありません。
優良業者なら、毅然とした姿勢を示すことで協力的になってくれるものなのです。
業者も競争が激しいため、できるだけ優良な相手と取引したいと思うのは同じなのです。
さらに、支払期日は順守しなくてはなりません。
お互いに苦しいときには助け合う。
そういう精神を大事にすることが、パートナーシップの基本となります。
独自の仕入ルートで1人勝ちしよう
仕入れにおいては食材業者とのパートナーシップが大切ですが、さらに飛躍するためには、独自の食材仕入ルートを開拓する努力も欠かせません。
なぜなら、独自の食材を持つにはこの方法しかないからです。
商品の差別化は、飲食店成功のための最大のテーマとなります。
他店にない商品があれば、競争を勝ち抜くための最大の武器となるのです。
他店では真似のできないオリジナルメニューがあれば、競合店が増えても問題はありません。
そして、商品開発の基本は材料です。
材料の価値により、商品の付加価値も大きく変わります。
例えばスーパーなどでも、こだわりの食材が人気になっています。
卵や鶏肉、豚肉、ジャガイモ、トマトなど、ごくありふれた食材でも、いろいろな産地や銘柄がアピールされています。
ここで大事なのは、その材料自体が持つ付加価値です。
つまり、他店では使っていない材料や食材を使うことは、それだけでも大きな付加価値になるのです。
商品の差別化にはいろいろな方法があります。調理技術も大切ですが、使う材料が悪ければ料理の完成度は低くなってしまいます。
商品開発も同じです。材料さえ飛び抜けていれば、技術が足りなくても高い付加価値を生み出すことができるのです。
最近のお客様は、美味しいだけでは満足しません。
何かしら変わっている部分を求めています。
このニーズを満たすために、材料に徹底的にこだわる必要があるのです。
そして、こだわりを徹底していけば、独自の調達にたどり着きます。
たった1つの材料でいいので、その材料を使った商品が看板になれば、強力な差別化を実現できます。
もちろん、簡単ではありません。しかし、探さなければ見つかることはありません。
例えば魚介なら、漁獲量が少ないために市場に回らないものが結構あります。
もしくは、変わった栽培をしている生産者に出会うことがあるかもしれません。
ルート開拓で大切なことは、とにかく探し続けることです。
旅行で地方を回っていたら、たまたま見つかる。その程度に考えておきましょう。
お客様の信用を向上する調理マニュアル活用術
メニュー基準表とは調理マニュアルのことです。
マニュアルというと、チェーン店のものと思いがちですがそんなことはありません。
小さな個人店でも、お客様の信用を得るために絶対に必要なものです
その理由は、飲食店の商品は常に一定でなければならないからです。
商品が商品として通用するための条件は、
「味」「量」「盛りつけ」「材料原価」「提供時間」が一定でなければならないのです。
お金をいただく以上、これら5つの内容が同じでなければいけません。
行くたびに味や量が変わっていては、お客様の信用は得られないのです。
メニュー基準表は、これら5つの内容を一定にするためのマニュアルになります。
誰がつくっても同じ商品を提供するためには、ひとつの基準が不可欠なのです。
調理マニュアルの基本となるのは「仕込み基準表」と「メニュー基準表」の2つになります。
仕込みに基準表は必要ないと思うかもしれませんが、実はそこに落とし穴があります。
仕込み作業は、アルバイトや新人担当することが多いため、どうしてもミスが多くなります。
このミスを防ぐために、仕込み基準表は必要なのです。
次に、それぞれの基準表の注意点を挙げていきましょう。
まず仕込み基準表では、一度に仕込む量、使用材料のそれぞれの分量と単価、合計金額を決めます。
使用材料は調味料まですべて書き込みます。単価と合計金額を書き込むのは、原価管理を徹底するために必要です。
調理手順は、使用する道具、調理機器、その扱い方、所要時間、注意事項を記入します。
作業内容の細かい指示は、仕事の難易度によって判断すればいいでしょう。
メニュー基準表の内容は、仕込み基準表とほぼ同様となります。
ただし、こちらは最終調理の標準化が目的となります。
そのため、調理手順と盛りつけの指示が非常に大切な要素となります。
完成写真を貼り付けて、細かい注意事項も記入する必要があります。
売りたい商品を売るためのメニュー表の作り方
飲食店においても、何かしら売りたい商品が必ずあるでしょう。
お店が売りたい商品とは、自信があり儲かる商品です。
しかし、何の工夫もしなければ、お客様はなかなかオーダーしてくれません。
そこで、少しでも可能性を高めるために、お客様のオーダーを誘導する工夫が必要です。
そして、その役割を担っているのがメニュー表です。
メニュー表は、単なる商品カタログや価格表ではありません。
商品の内容について、お客様に伝えるためのコミュニケーションツールであり、お客様の期待感を高める役割も持っています。
そして最も重要な役割は、お店が売りたい商品をアピールし、オーダーしてもらうことなのです。
メニュー表によってお客様のオーダーを誘導するには、そのための仕掛けが必要になります。
見やすく読みやすいことは当然で、さらにお客様の目線の動きを予測した戦略的なレイアウトが必要です。
ただ見栄えが良いだけでは、売りたい商品へ誘導することはできないのです。
次に、メニュー表をつくるときの主な注意点を挙げていきましょう
まず、多数ページのメニューの場合は、簡単な目次や索引をつけるといいでしょう。
料理はジャンル別に掲載しますが、単品商品とセットメニューなどもグループ分けしておくと親切です。
雑に商品が並んでいるだけでは、お客様はメニュー情報を整理できず困ってしまいます。
商品選びが楽しいのは候補の商品をある程度絞り込めるからで、ただ目移りするだけではオーダーを決めるのが面倒になってしまいます。
ジャンルごとにそれぞれの商品を並べていきますが、ここで重要なことは並べる順番です。
売りたい商品をお客様にはっきりと伝えるには、配置すべき位置があるのです。
一般的には、ページの頭に置くのが最も目立つとされますが、それもデザイン次第です。
周りの人たちに協力してもらい、最も効果的なレイアウトを追求してみてください。
売りたい商品を目立たせるには、アイキャッチをつけたり枠で囲んだりして、デザイン的に工夫することも必要です。
魅力的な商品開発で繁盛店にしよう
時代やターゲットのニーズを満たす、あなただけのオリジナル商品ができれば、きっとあなたのお店も繁盛店の仲間入りができるでしょう。
人を呼ぶオリジナル商品を作るのに、技術は必要ありません。
重要となるのはアイデアです。ぜひ楽しみながら、ライバルを圧倒する商品を作ってくださいね。